車に自分の髪質と違う女性の髪の毛が残っていて、夫が浮気していると考えています。
車にはドライブレコーダーもついているので、録音された音声に浮気を匂わす言動やGPSのルートにラブホテルの位置情報が残っているかもしれないと期待しているのですが、これらの手段で得た証拠はどの程度有効なのでしょうか?
配偶者の浮気で慰謝料や離婚を求める裁判を起こす場合は、裁判で使う浮気の証拠が必要になります。
どのような証拠が裁判で使えるのか。
また、どのような証拠が有力なのか。
以上のポイントを理解した上で、配偶者の浮気の証拠を収集する必要があるのです。
ドライブレコーダーは、映像を始めとして、自動車で走行しているときの様々なデータを記録する機械です。
ご質問の件、ドライブレコーダーの記録が裁判において浮気の証拠として使えるかを解説していきます。
ドライブレコーダーの記録は「間接的な証拠」になる場合と「直接証拠(十分な浮気の証拠)」になる場合があります。
ドライブレコーダーは走行の記録をする機器です。
ドライブレコーダーに浮気の証拠になり得るような記録や映像などがあれば、採用される可能性も十分あります。
ただし、ドライブレコーダーに蓄積された記録のタイプによって、浮気の証拠として弱いもの(間接的な証拠)と強いもの(十分な浮気の証拠)があるため注意が必要です。
なお、ドライブレコーダーに浮気に関係のない記録しか残っていない場合は、当然ですが浮気の証拠にはなり得ません。注意してください。
間接的な証拠(間接証拠)とは、「主要な事実を推認させる事実があった」ことを証明する証拠になります。
ご質問のような浮気をしている、という状況の場合、「主要な事実」は「浮気をしていたという事実」となります。
間接証拠は、「浮気をしていたという事実を推測できる証拠」ということですね。
十分な浮気の証拠(直接証拠)と合わせると、浮気の事実がより説得力を増す証拠でもあります。
間接的な証拠は、それ自体では証拠として弱い証拠です。
そのため、他の有力な証拠と合わせて使用したり、間接証拠をたくさん積み重ねたりする必要があります。
ドライブレコーダーのGPSのルート記録などは、間接証拠として使える可能性があります。
ドライブレコーダーの記録によっては、充分な浮気の証拠(直接証拠)になる可能性があります。
直接証拠になるドライブレコーダーの記録は、次のようなものです。
この他にも証拠として使える記録がないか、弁護士に確認を依頼してみるといいでしょう。
なお、ドライブレコーダーの記録を証拠として用いる場合は、ドライブレコーダーの種類、設定に注意が必要です。
ドライブレコーダーの録画設定が、衝撃感知モードになっている場合、事故の衝撃を感知してそのときだけ記録するため、浮気の証拠集めには向かないことになります。