妻に浮気の疑いがあるので、自宅に隠しカメラを設置して浮気の証拠を得たいと思っているのですが、妻に秘密で設置することは違法になりますか?
自宅に隠しカメラを設置することは、基本的に違法ではありません。
自宅に隠しカメラを設置することが違法になれば、自宅の防犯を考えて隠しカメラを設置することすらできなくなってしまいます。
たとえば、ストーカー被害に悩んでいる人や、家族のDV、モラハラなどに困って証拠収集したいと考えている人は、自宅への隠しカメラ設置が違法になってしまうと、証拠収集の手段が封じられてしまうはずです。
住居人自身が自分の家に隠しカメラを設置することは「基本的に違法ではない」が結論です。
ただし、隠しカメラの設置については注意点があります。
住居人自身が隠しカメラを設置して浮気の証拠収集をする場合、第一に注意したいのが「隠しカメラで映像を撮影したからといって、映像すべてが証拠になるわけではない」という点です。
たとえば配偶者と浮気相手と思われる人物が映像に映っていたとしても、ただ映っているだけでは意味がありません。
「浮気をしている」と第三者の目から見てもわかる映像であることが必要です。
浮気の証拠になる撮影データとしては、次のようなデータがあります。
これらの映像をとらえるために、適切な隠しカメラの設置場所としては、寝室やリビングなどが挙げられます。
自分の住居に隠しカメラを設置することは基本的に違法ではありませんが、ケースによっては違法性やプライバシーの侵害が問題になることもあります。
違法な証拠収集だと判断されると、せっかく集めた証拠が使えなくなってしまう場合があるのです。
ただ、違法性があったとしても、証拠能力には影響しないと判断されるケースが少なくありません。
なぜなら、配偶者や浮気相手のプライバシーや法律のルールを完全に守りながら浮気の証拠収集をすることは極めて難しいからです。
多少の違法性が疑われる証拠の場合も、「著しく反社会的な方法で集めたわけではない」「浮気の証拠を集めるためには、その方法を取らざるを得なかった」などが認められれば、証拠として認められるケースも少なくありません。
配偶者や浮気相手などからプライバシーの侵害を主張されることもあります。
プライバシーの侵害を主張された場合は、浮気の問題とは別件として扱われます。
浮気とプライバシーの侵害、それぞれ個別の問題として扱われるため、仮にプライバシーの侵害があったとしても、浮気の慰謝料や離婚請求に関しては著しく不利になるようなことはありません。
浮気の証拠収集については、弁護士などの専門家に相談してから行うことをおすすめします。
探偵事務所などのプロに依頼して証拠収集してもらう方法も検討してみましょう。