配偶者の不倫相手と示談しました。示談書の効力はいつまで有効なのか、期間を教えてください。

示談書には、配偶者と再び連絡を取り合う事を禁じた内容などを盛り込んだのですが、何年か経ったら示談書の期限が切れて、示談書の更新をしないといけないのかな、と気にかかっています。


不倫の示談書には原則として有効期限はなく、基本的には約束を守る義務はずっと続きます。ただし、約束の内容によっては、状況次第でその効力を失うものもあります。

示談書を作成しても、示談書に有効期限が存在していれば、有効期限切れになったら新しい示談書を作成するなどの手間がかかります。


示談書はパートナーの不倫の記録でもありますから、期限切れで再度作成することになったら、再び嫌な記憶に向き合わなければいけません。
さらに、示談書を再作成するために配偶者の不倫相手とコンタクトを取る必要性も考えられます。
示談書の再作成は手間や苦痛があるわけですから、できれば避けたいことではないでしょうか。


示談書の作成し直しが必要か否かを考える上で「示談書の有効期限はあるのか」「あるとしたら何時までなのか」は重要な問題です。
配偶者の不倫相手と示談したときの示談書の効力はいつまでなのでしょう。


不倫の示談書の有効期限は原則として「なし」

配偶者の不倫相手と交わした示談書の有効期限は原則的にありません。
示談書の効力が特定の期間のみ有効であるとすれば、有効期限が切れるたびに作成し直す必要があります。


冒頭でもお話ししたように、配偶者の不倫相手と何度もコンタクトをとることは、妻(夫)にとっては苦痛でしかありません。

示談書の再作成のために時間や労力もかかります。
基本的に示談書の有効期限はなく、一生涯有効です。 有効期限について心配する必要はありません。


ただし、示談書に有効期限を設定し、記載した場合は別です。 示談書に有効期限を設定して記載した場合は、その有効期限まで有効な示談書になります。
逆に言えば、そのような有効期限の記載のない示談書は、基本的に一生涯有効な示談書になるのです。


不倫の示談書の条項によっては一部例外がある

示談書記載の条項によっては、一定の事由により効力を失うことがあります。


たとえば、不倫の示談書の守秘義務条項。
条項が有効期限切れになってしまえば、不倫の事実を言いふらされないとも限りません。
ネットに書き込まれてしまう可能性もあります。

守秘義務のような条項は一生効力が継続し、守られなければ困る条項ではないでしょうか。


対して、配偶者と不倫相手の接触や交際を禁じた条項はどうでしょう。
この条項については、夫婦の婚姻生活中は効力があり、離婚や死別があれば効力を失うと考えられています。
夫婦の婚姻生活の平穏を守るための条項なので、離婚や死別があった場合、効果を維持する意味がなくなってしまうからです。


不倫の示談書の効力や作成、各条項の効力などについて不安があれば弁護士に確認しておくことをおすすめします。


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