自分には、過去に起こした喧嘩沙汰で暴行の前科があります。
刑罰を終え今は新しい仕事に就いているのですが、面接の際にも聞かれなかったので、前科があることは申告していません。でも後でバレたら問題になるのではと、心配です。
前科とは「有罪の確定判決を受けたこと」です。
前科がつくと、それが欠格事項にあたる資格の受験資格を失ったり、仕事につけなかったりする可能性があります。
また、すでにそれらの資格や職を持っている場合、資格の剥奪、失職に繋がることもあります。
公的な仕事(国家公務員)は、これに該当するものが多いです。
民間企業は前科があるからといって就職できないわけではありませんが、企業側が採用を控える可能性は十分にあり得ることです。
前科の内容にもよりますが、就職や資格の面でマイナスの影響を与える可能性のある存在が「前科」になります。
前科がマイナスの影響を与える可能性があるからこそ、就職を希望する人は、前科の存在を隠したいと思うことでしょう。
では、就職するにあたって、就職を希望する会社に前科を報告する義務はあるのか?も解説します。
申告の有無については、基本的に「前科の報告は不要」です。
前科があるからといって、就職先に前科のことを報告する必要はありません。
前科の情報は、非常に繊細な情報です。
民間企業が検察庁などに前科の問い合わせをしても、検察庁側が前科について情報を伝えることはないのです。
極めて厳格に守られているのが前科情報だと言えるでしょう。
前科情報を持っている検察庁などで回答することがないため、日常生活において前科情報が関係機関から漏洩することはまずありません。
就職先に前科を持つ本人が申告しなければいけないというルールもないため、本人が申告しなければ前科を知られずに就職することも可能です。
履歴書の記載欄によっては記載を要するため、注意が必要です。
履歴書の中には賞罰欄を設けているものがあります。
履歴書に賞罰欄があった場合は、前科について記載しなければいけません。
賞罰欄に記載しなかった場合は、経歴詐称に該当する可能性があります。
また、就職先からの問い合わせに嘘の回答をした場合も経歴詐称にあたる可能性があるため、注意してください。
このようなケースでは、自ら申告や記載をする義務はありません。
賞罰欄のない履歴書や就職先からの問い合わせがなかった場合でも、就職先に前科情報を知られる可能性があります。
就職先が身辺調査を行ったり、ネットで名前を検索したりすることがあるのです。
前科がつく原因になった事件がネットのニュースなどの媒体によって取り上げられている場合は、就職先の担当者がネットで検索することによって前科を知られることがあります。
友人や知人、近所からの噂話などから知られることもあるため、自己申告以外でも前科を把握される可能性があることは、心に留めておく必要があります。