借用書をなくしてしまったのは自分の落ち度なので、もう返済の請求はできないのではないかと心配になっています。
お金の貸し借りを記した借用書を紛失した場合、お金を返してもらう権利まで消滅するのではないかと不安に思うかもしれません。
借用書はあくまで貸し借りの証拠の一つです。
借用書を紛失しても、お金を返してもらう権利が影響を受けることはありません。
借用書を紛失しても「貸したお金を返してもらう権利は消滅しない」が回答になります。
借用書がなくても貸し借りの証明ができれば、お金を返してもらえるのです。
ただし、借用書を紛失したということは、貸し借りの証拠が消えてしまったということになります。
貸し借りを巡ってトラブルに発展する可能性はゼロではありません。
トラブル対策のためにも、可能な限り証拠を集めておくことが重要です。
借用書には「お金の貸し借りの証拠としての力」があります。
口約束でお金の貸し借りをしても、後日「借りていない」と貸し借りを否定される可能性があります。
返済日や利息の約束をしても、証拠として残っていなければ、約束を破られてしまうリスクもあるはずです。
借用書にお金の貸し借りの内容を証拠として残すことにより、債務者に言い逃れされるリスクや約束を破られるリスクを可能な限り封じるのです。
お金の貸し借りで揉めて裁判沙汰になった場合、法廷では「貸し借りの証拠はあるのか」という話になります。
借用書は法廷でも証拠になるのです。
借用書を紛失したから「お金を返してもらえない」と不安がらず、適切な方法で対処しましょう。
借用書を紛失したときは、次のような手段で証拠を確保しましょう。
債務者が協力的な場合は、お金の貸し借りの確認書を作成することが対処可能です。
確認書には債権額や貸し借りの事実、返済日、利息、契約や作成の日付、返済を約束する文言などを入れます。債務者の記名や押印なども入れておきましょう。
後に債務者から「勝手に書かれた」「脅されて記名押印を迫られた」などと言い逃れされないように、弁護士などの専門家や第三者を話し合いや確認書作成の際に交えるようにした方が安心です。
借用書以外にお金の貸し借りの証拠になるものを探し、確認しておきましょう。
証拠には以下のようなものがあります。
以上のようなものは、お金の貸し借りがあったことの証拠になります。
身近に証拠がないか確認し、証拠になりそうなものは大切に保存しておきましょう。