子供がスマートフォンを持つようになったので、見守りのために子供の居場所を把握できるよう、いわゆる監視アプリをインストールしたいと思っています。
しかし自分の子供とは言え他人のスマートフォンにそのようなアプリをインストールすのは違法になっていしまうのではないかと心配です。
パートナーの浮気調査などでは、たびたび監視アプリが話題になっており、その問題点も指摘されています。
では、子供のスマートフォンに監視アプリをインストールするケースはどうなのでしょう。
子供の安全を守るために、親が監視アプリをインストールするケースです。
この場合、違法になってしまうのでしょうか。
親が子供のスマートフォンに介入して監視アプリインストールを行うことは、違法ではありません。
子供のスマートフォンを一定の範囲内でチェックすることも、基本的に親権の範囲内であると解釈されます。
急速にインターネットが発展し、有害サイトやSNSなどを通じて子供が犯罪に巻き込まれる可能性が高くなったことは、以前より指摘される問題です。
親としては、子供が犯罪被害に巻き込まれないように、スマートフォン事情に介入したいという気持ちが強いのではないでしょうか。
親には親権があり、子供を守る第一の存在です。
監視アプリのインストールが違法と断定されてしまえば、子供を守る術をひとつ失ってしまうことになります。
つまり子供を犯罪被害から遠ざける目的で親が監視アプリのインストールを行うことや、子供のスマートフォンをチェックすることは、親権の範囲内で「問題ない」という結論です。
青少年インターネット環境整備法により、子供を守るためのフィルタリングは拡大や充実の方向性で動いています。
基本的にフィルタリングを行うか否かは親が決めるものですから、ある程度親が子供のスマートフォン事情に介入することが必要とみなされている、と考えることも可能です。
子供のスマートフォンへの監視アプリのインストール自体は問題ありません。
ですが、親だからといって親権の濫用に該当する行為を行うと、違法になる可能性があります。
もともとの目的と異なることに使ってしまうと、「子供の見守りとは違うのではないか」という話になってしまうのです。
監視が行き過ぎた結果、親権の濫用にならないように注意が必要になります。
子供との信頼関係にも注意が必要です。
子供を犯罪から守るためという目的があっても、監視やチェックをされている側の子供は、あまり良い気はしないはず。
監視が強すぎると、子供との信頼関係に影響を与える可能性があります。
スマートフォン利用について親子でしっかり話し合うことや、ルールを決めることも重要ではないでしょうか。