遺言書を作成するとき、どこに依頼すればいいですか?

遺言書を作ろうと考えているのですが、自分だけで作ろうとしても、何から手を付けていいかさっぱりわかりません。専門家の力を借りたいのですが、どこに依頼をすればいいのでしょうか?

遺言書の作成を依頼するのであれば、弁護士、司法書士、行政書士のいずれかの専門家がいいでしょう。それぞれどんな場合に向いているのかを解説します。

遺言書を作成するときの依頼先には代表的に「弁護士事務所」「司法書士事務所」「行政書士事務所」の3つがあります。
弁護士と司法書士、行政書士は、とても身近な法律の専門家です。


遺言書の依頼先3つの特徴やメリット

依頼先である3つの業種には、それぞれ特徴や法律の中の専門分野が異なっています。
専門家の違いを知って、自分にあった専門家に遺言書の監修の相談依頼をすることが重要です。


弁護士事務所

弁護士事務所は法律のオールラウンダー的な特徴を持っています。
弁護士事務所は、特に訴訟や調停に強いのが特徴です。
相続トラブルが深刻化して訴訟に発展しそうな場合は、弁護士事務所が法的な面から相続をバックアップしてくれるというメリットがあります。
将来的な相続トラブルを危惧している人。
相続トラブルになったときに早期解決したい人。
以上のような人は弁護士事務所への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。


司法書士事務所

司法書士事務所は、特に不動産や相続手続きに強いところが特徴です。
司法書士は不動産登記や相続登記のスペシャリストとして知られています。
司法書士事務所に遺言書を依頼すると、相続のときに必要な登記手続きをサポートしてくれるというメリットがあるのです。
遺言書の作成に関わっているということは、その司法書士事務所は相続のときの事情を理解しているということ。
相続事情について把握している司法書士が相続手続きを手伝ってくれれば、相続人も安心です。
遺言書から相続登記までひと続きでやって欲しいという人には、司法書士事務所への依頼を考えてみてはいかがでしょう。


行政書士事務所

行政書士事務所は、身近な町の法律相談役です。
行政書士の得意分野は許可や認可のための書類作成や申請ですが、法律の広い分野への深い知識を持っています。
親しみやすい法律の専門家なので、相続の相談もしやすいはずです。
行政書士は法律文書作成のプロという側面も持っていますので、遺言書の作成においても力を発揮してくれます。
アドバイスを受けながら遺言書を自分で作成したい。
遺言書の作成費用をおさえたい。
こんな人には行政書士事務所へ依頼してみてはいかがでしょうか。


遺言書の形式が決まっている場合は公証役場という選択肢も

公正証書遺言や秘密証書遺言を検討している人は、公証役場に相談することも可能です。
公証役場にいる公証人も法律の専門家になります。
最初から公正証書遺言や秘密証書遺言を作成したいと決めている場合は、公証役場で適切なアドバイスを受けながら遺言書を作成することが可能です。
遺言書は自筆証書遺言というかたちで、自分で作成することもできます。

ただ、法律のルールにそっていないと無効になるリスクがあるため、専門家へ相談することをおすすめします。
弁護士事務所・司法書士事務所・行政書士事務所・公証役場それぞれの話を聞き、自分にあった法律の専門家を選んでみてください。


遺産相続カテゴリーの質問